コラム


沖縄空手道無想会の会長である、新垣清最高師範の2010年11月のコラムです。
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無 想 会


ああーっ、シンド!!


  通常はこのコラムは週末に書くのですが、昨週末は道場でのワークショップがあり、それが終わってようやくいま書ける状態になっています。

  今回のワークショップはカナダの連中が来春に来るということで、道場内の生徒とBYUのクラブの生徒だけで行いました。

  でも・・・、「イヤーッ、シンドかったです」(アッ! 突然馴れ馴れしい言葉使い)。

  週末明けの月曜日は心身ともにグッターッとなって何もやる気が起きず、道場に出てクラスを三つ教えただけ・・・。通常なら酒飲んで酔っ払ってしまえば、心身ともに単純なわたくしは「アラ、えっさっさっ!」となって、翌日は二日酔いの頭ながらどうにか心身は動くという状態になるのです。

  でも、今回は酒を飲む気もせず(奇跡だ!)に寝床に入る始末。
  もう歳だからなのでしょう。

  それもありますが、じつは教えるものが多すぎるのです。今回は基本とナイファンチ、平安の形とその分解、さらに棒の形と組棒、さらに組手を指導しました。

  厳密にいえば、無想会では基本だけで十時間ぶっ続けで教えても教え切れないほどあります。通常のクラスではこの十時間分の基本を、各クラスごとに小出しにして教えることにしているのです。

  ワークショップでは折角のチャンスですから、復習の意味合いもかねて、その大部分をやっていく心算でした。でもその三分の一ほどをやったら、ワークショップの朝の部はすぐ終わってしまいました。

  その後に参加者のレベルに合わせて小さな集団に分けてマンツーマンにちかい形式で形、形の分解、組手、かつ黒帯の指導員には組棒と教えていきます。

  わたくしはそれらを統轄しつつ、上級者には棒と組棒の形を伝授します。自分の身体が幾つあっても足りませんし、身体だけでは無く、各自の能力にあった指導を受けているのかなどと気も使いますし、直接教える生徒に対しては教える方法にも頭も使います。

  タダでさえ足りない無い脳みそを無理に使い、身体を動かすので、わたくしのような人間にはストレスがたまったのでしょう。終わった翌日は前記したように、疲労困憊でした。

  さてワークショップが無事終わったかと思えば、今後は12月初旬の昇段審査が控えています。

  今週で疲労から立ち直って、審査に向けて自分の心身を鍛え上げていかなければなりません。

  まあ、どうにかします。


  2010年11月10日
  


生徒

  
  少し惚気させてもらいますが、わたしの生徒は非常に優秀です。
  これは空手の技量を言っているのでは無く、無想会道場で若い時分に修業して、社会的に成功した人間が多数います。さらに今現在も、多くの少年・少女部と児童部の生徒の学業成績はオールAに近いです。
  それも「良い子、良い子」では無く、ハチャメチャに元気な連中です。

  これは、わたくしのように「先生がダメだと、生徒が発奮して頑張る」から、良い成績になるのだという、良い例だと思います。
  「ネッ! わたしのような能天気でグータラ師範も、存在価値はあるのですよ」と、また馴れ馴れしい口調になります。

  いままで、数え切れないほどの人間を教えてきました。
  それも六歳のころから教えて、十八歳で大学入学のためにこの地を離れるまで、あるいは少年部で教えた人間が今度はその子供を児童部で教えるなど、一人の生徒(人間)と二十年以上も付き合うことになります。

  そのためにわたくしのような鈍感な人間でも、一応は人を見る眼が養われます(笑ってください)。

  その子の気質・才能・家庭環境、それから個人の運から見て、本人が社会に出てこの位には行くだろうと大体の予測が立つのです。たまにに自分が予測した以上に教えた子供が人間的に成長してくれ、社会的に伸びてくれるという、本当に嬉しい誤算が生れる時があります。
  そんな時は、「アーッ! 間違った、間違った。オレの予測も、大したもんじゃないな!」と、心底愉快になります。

  でもその中で自分が予測していた以下にしか、結果が出せていない人間も出てきます。

  わたくしの生徒の中で一番人間的にも、社会的にも立派になった生徒以上に、その生徒には期待していた部分もあった時などは、胸が痛みます。
  それも個人が怠けた、能力不足であったなどでは無く、不可抗力な状態だったなどの場合が多多あります。
  
  ですからわたくしの胸の痛みとは、その個人へ対する失望とか落胆などという気持ちではまったくありません。
  哀しみという言葉でしか、言い表せないものなのです。
  
  それでも彼らは、社会的には立派な社会の一員として生活はしているのですが、中には人生の苦難続きの人間も居ます。

  教える側としては、そのような生徒の存在が一番心の中での比重を占めます。本当はもう空手はやってないので実質的には、わたくしの生徒では無いのですが、彼らにとってわたくしが常に「師範」であるように、彼らはわたしの「生徒」なのです。

  わたくしが常に哀しみを持って思い出すことしか得ない生徒は、数え切れないほど教えた生徒の中で、三名ほどです。

  いま、その生徒の一人が人生において非常に危ない状態にあります。詳しいことは書きません。しかし、先週はこの生徒に付ききりでした。

  一人の人間と向き合うことは、心身ともに疲れますし、先週からのやり残した仕事が山積みです。でも腹をくくって、この生徒の人生と向き合っていこうと思います。



  2010年11月21日


感謝祭
「花なら蕾・・・?」


  この木曜日の25日は、感謝祭でした。
  
  そのために、道場はお休みで金曜日も休みにしています。続く土日とあわせて、四日の休みが続きます。怠け者のわたくしには、「ヤッホー!」と叫びだしたいほどの気持ちです。
  とくに先週からは精神的にも肉体的にもきつかったので、この休日は願ったり、適ったりです。
  感謝祭のご馳走である七面鳥をたらふく食べて、ワインをがぶ飲みしています。七面鳥の肉には睡眠を誘う成分が入っているということで、眠くなります。さらにワインでウツラ・ウツラしていますので、喰っては寝て、起きては飲むの生活です。

  人は、どこまで怠惰になれるのか? その良い例が、ここに居るわたくしです。
  
  でもその反面、ジムに4-6時間ほど篭っています。
  なぜなら12月初旬に昇級・昇段審査がありますので、それに備えて自分の身体を鍛えておかなければなりません。
  だから腹いっぱい喰って、鯨飲して、グースカ・グースカ寝た後で、いそいそとジムに行って、ビッシリと汗をかくという生活です。
  
  でもどんなにジムで頑張っても、がぶ飲みするワインのカロリーの高さには負けてしまい体重がドンドン増えていきます。何時までたっても身体を、ビッシッと絞ることが出来ないのです。
  「オレが酒を飲まなければ、ブルース・リーもビックリの身体になってるけどなぁ・・・」と、生徒にグチって笑われています。まあ空手道場の師範というよりは、相撲部屋の親方のような体型の人間が空手云々を言っても始まらないのは、百も承知ですが・・・。

  武道家・空手家の中には、アルコールがダメだという人物もいますが、心底うらやましいです。

  わたくしのような飲ンベーは、もう開き直って「酒を飲む人、花なら蕾(つぼみ)、・・・」と、どこか「可憐な乙女(?)」を感じさせる歌を詠って自らを慰めています。

  しかし来年には日本、カナダ、カルフォルニア、本部での講習会が立て続けに開催されます。さらに「その五」の原稿を完成させ、写真撮影も必要です。DVDの製作にも、手をつけなければなりません。

  この十年で全てを公開し、各地の同好会・支部で直接指導するという目標があります。

  ですから「酒を飲む人、花なら蕾」と、乙女チックに詠って悦に入っているわけにはまいりません。その後に、「今日も咲け(酒ね!)、咲け、明日も咲け」と、自虐的に続くのですからダメなのです。

  と、記しつつ生徒から差し入れで貰った、後二本残っているワインを空けてから、頑張る心算です(後、ウイスキーもあるし・・・)。



  
  2010年11月27日