コラム


沖縄空手道無想会の会長である、新垣清最高師範の2011年3月のコラムです。
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  Okinawa Karate-Do
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沖縄空手道

無 想 会



日本とサンフランシスコ



  来る10月1、2日の土・日曜日、5,6日の水・木曜日、そして「体育の日」の公休日である9、10日の日・月曜日にそれぞれ、東京、広島、そして札幌でわたくしの講習会が行なわれる予定です。

  札幌で講習会が終わった後で沖縄へ飛ぶ予定ですが、沖縄で講習会を執り行なうかどうかは、今後の状況をみて決める予定です。
  「同志の集い」の会員である東京の岡村氏、広島の磯部氏、そして札幌同好会の小平代表が、いま講習会の開催場所の確保、飛行機便の予定などに互いに連絡を取り合いながら精力を傾けてくれています。
  さらに札幌、東京、沖縄に居られる、親族、友人、知人、生徒の多くに声をかけて協力のお願いをしています。
  このような大会、講習会では、人が勝負です。それも、人間の数と質です。

  わたくしは本人がチャランポランですが、それと反比例して非常に親族、友人、知人、そして生徒に恵まれています。
  わたしを見て「あれは、一人では危ない」と思われて、優秀な人間が側に寄ってきてくれるのだと思います。

  「ネ!」 チャランポランな人生でも、取り得があるのですよ。
  
  そのために失礼な言い方かもしれませんが、支えて下さっている方々の人間の質には自信があります。でも、もう30年以上も日本から離れているので、国内における協力を頼める人の数にやや不足しています。
  そのために能力のある、信頼できる方々に負担が集中してしまう傾向が出てくるので、気をつけなければなりません。
  この日本講習会の日時、場所、料金などの詳細が決まり次第逐次発表する予定です。ご意見、ご質問がありましたら、メールで本会までお尋ねください。

  さらに4月30日の土曜日に、カルフォルニア州のサンフランシスコで講習会を行なう予定です。この講習会の詳細も、本会までメールでお尋ねください。
  この講習会は山根流の達人として有名な、大城利弘師範の道場で行なわれるのですが、これが怖いんだよねーー。
  
  大城道場の住所は下記の通りです。
        Oshiro Dojo,  178 W. 25th Ave.  San Mateo, CA 94403


  わたくしは、自分の流会派を立ち上げ、道場を開設した最初から「無想会」空手という旗印を上げてきました。
  修行時代は沖縄「松林流」を学びましたが、それ以後の自分の空手は徹頭徹尾「無想会」空手なのです。フルコンやろうが、硬式空手をやろうが、空手はすべて「無想会」で通してきました。それは、自分の人生における矜持だと思っています(笑ってください)。
  以前の流派の長から、「まあ、頑張ってるのは分かるが、戻ってこい」という暖かいお言葉を掛けていただいたこともあります。誠に、有り難いことだと感謝しています。

  しかしわたくしには、「沖縄空手の形は使えない」という思いが常にあったのです。それは、今もあります。沖縄、日本本土、そして世界中で行なわれている空手の形は使えません。
  問題は、武術として修行されていた琉球王国時代から「使えない形」だったのか? どうか? なのです。

  その答えを得るために、わたくしは15年ほどの人生をかけました。
  そして得た答えは、「形は使える」です。琉球王国時代の首里の武士たちの修行していた空手、すなわち首里手の形はすべて使えるのです。

  いや! 使えるどころか「形が修行の全てである」ということです。
  ナイファンチ、平安、古伝の首里手の形のすべては使えるどころか、人類が生み出した最大の心身思想・操作の結晶なのです。

  しかしその過程で、多くの変化がわたくしの空手に起こりました。現在のわたくしの空手は完全に「新垣清の空手」であり、「無想会の空手」なのです。

  その修行の成果(?)を本で出版したり、講習会で開陳しています。
  でも、この4月末日の講習会は大城先生というわたくしの尊敬する松林流、山根流の達人なのです。この方の前で自分の空手を見てもらうということは、自分の変化の過程をすべて見抜かれるということですので、一空手家として身が引き締まる思いがします。
  わたしのようなノンベンダランと暮らしいる人間には、良い薬になるのだと思って頑張る以外にないようですが、やっぱり怖いんだよねーー。




  2011年3月5日

  


地震と津波



 「東北地方太平洋沖地震」と呼ばれる地震と津波の震災が、日本の東北地方を中心に襲いました。

 私事になりますが、日本でこの地震が発生し、それをネットで知った地震の発生直後(20分後位?)に、「アッ! これはエライことになる」と直感しました。

 わたくしは鈍感でチャランポランな人間ですが、危機感覚というものは一応は武道家ですから備えています。というか、サングラスを掛けると視界が暗くなるので、すぐ眠くなるというネアンデルタール人的感覚で生きているだけの人間(?)なのです。
 
 しかしそのような人間(?)の感覚として、この地震の直前に日本で地震があり、さらに数週間前にニュージーランドで地震がありました。
 「これは、連動してエライことになる」というのが、頭の中にあったのです。

 しかしそれと同時に、「日本は地震国で、建築法による対震基準は世界一だから大丈夫だろう」という気持ちもありました。
 
 今回の震災でわたくしの願い通りに、日本の対震政策は世界一の基準の成果を見せたと思います。しかしネットで流れる津波の恐ろしさというものは、自分の想像をはるかに超える規模でした。

 ネットで映されるヘリコプターによる空中からの撮影で、日本の東北部の沿岸へ次々と襲っていく津波の様子を見ると、沖縄の言葉で「チムグルサ(肝苦しい)」、すなわち心臓を鷲掴みにされるような、刹那さを持ってみていました。
 この波の行き先に街があり、そして住んでいる人々がいるのです。
 月並みな言い方ですが、自然の猛威の前では人間は無力というのを、つくづくと思い知らされました。
 
 わたくしは今回は知っている、地震や津波の影響を受けたであろう日本在の親類、知人へ無事確認のメールを送っています。
 通常は海外に住んでいると、日本のニュースを大げさに受け取ってしまう傾向がありますらか、日本に「大丈夫?」などというメールを送っても、受け取った人から鼻で笑われるので傾向があるので、控えているのです。

 しかし今回だけは、笑われるのを覚悟で送りました。わたくしの中の、ネアンデルタール人的感覚がそうさせたのです。受け取った大部分の方たちからも、丁寧なメールの返事がありました。

 さらにアメリカ在の生徒や友人から、「日本にいる、ご家族は大丈夫?」という多くの電話やメールを頂きました。有り難いことだと感謝しています。
 この場を借りてお礼を申し上げます。

 今回の日本の震災で、本会の10月に予定している講習会も延期、あるいは中止になってしまう可能性もあります。

 しかし、それはそれで良いのです。

 大上段に構えて言わしていただければ、わたくしは生涯の一時期において、空手に全人生を掛けた人間です。
 しかし、そのわたくしが言いますが(アッ! 気張ってる・・・)、空手とは「たかが、空手」なのです(まあ、武道家として「されど、空手」だとも思っていますが・・・)。
 
 空手という心身文化は、人の命の尊さ、祖国の大切さ、そして人々の日々の生活の上になる立つものでしか有りえないのです。
 
 本会の空手は、そのような思いを描ける人間を作りだすことにこそ、その存在意義があると思っています。

 震災でお亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りすると同時に、被災地の一日も早い復興を願っています。

 


  2011年3月12日

  


震災救援、昇級審査、講習会、演武会



 当地では、この金曜日と土曜日に「東北地方太平洋沖地震」によって被害を蒙った方々への義捐募金のチャリティーが、日本人、日系人の皆さまの手で行なわれて、無事終了いたしました。
 ご協力を頂いた方々へ、感謝の意を表させていただきます。
 有り難うございました。

 さて日本で10月に行なわれる予定の講習会「セミナー・インJAPAN‘11」は、開催予定地の札幌、広島はお陰様で地震の被害も少ないようですが、関東地方がやや災害を受け、その上に原発問題などで停電の影響もあるようです。

 わたくしとしては、講習会の主催者が各自「通常の生活」に戻れるまで、肯定的・受動態で、「待ち」の姿勢で行こうと決めています。
 こんな時にウロウロ、あるいはフラフラしては、決して良い結果はでません。
 「ヤル!」と決めたら何があっても成功させる心算ですし、「中止!」だと決断したら、次へ繋ぐために努力すれば良いだけだと思っています。
 震災に遭われてお亡くなりになった方々、ご苦労をなされている方々のことを考えると、何があっても文句を言える筋ではありません。

 さて4月中旬には、本部の昇級審査が行なわれます。BYUクラブの連中も、審査へ意欲を示しています。本部の生徒にとっても、励みになるでしょう。
 
 かつ下旬には、わたくしのサンフランシスコでの講習会が開催される予定です。
 この講習会にはナンとカナダの連中が5、6名ほど、30時間以上かかって車で参加することも考慮中ということで、彼らの熱心さには本当に頭が下がる思いがします。
 
 さらに同じ日にソルトレイクシティ恒例の「日本祭り」で、本会生徒による演武が行なわれる予定です。その日はわたくしはサンフランシスコでの講習会があるために不在となり、上級者が指揮を執る予定です。
 今回は生徒に演武へのリハーサルも行なって、チャンとしたカタチでやる予定です。
 
 ナンだカンだと言っても、月日は経っていきます。
 無想会の指導体系は一応は完成をみているという感触がありますので、あとはいかにそれを普及させるかに、この十年を費やす予定です。

 皆さまのご支援をいただけましたら、幸いに存じます。





  2011年3月20日




近況報告



 まず日本の震災被害義捐バザーの報告が、ソルトレイックシティの日本人会から届いていますので、このコラムを借りて発表します。

 Japan-Sage Marketでのヤードセール
 現在の義援金合計金額は7294.35ドルとなりました。
 CentervilleのYard Sale
 今回今日の時点で集まった金額は15782.04ドルになりました。

 義援金はすべて宮城県、福島県、岩手県のそれぞれの被災者口座に振り込まれます。

 以上です。

 皆さまのご支援に、心から感謝いたします。
 2週間以内に、また他の場所でも行なうという情報も入っています。もし行なわれるならば、本ホームペイジでもご通知いたします。

 さて本会では4月14日、15日の昇級審査の日が迫っていますが、BYU同好会はわざわざ毎週プロボーから車で駆けつけて来て、本部道場で修業を続けています。

 10月の日本における講習会に関しては、4月上旬には決定したいと思っています。
 復興は、始まっていると思います。しかし日本国内の景気や、人々の気持ちがどのような有様なのかが、海外にいるわたくしには把握できません。
 そのために、日本にいる無想会の生徒の気持ちを一番尊重しながら、決定する予定です。

 わたくし個人は、4月30日のサンフランシスコでの講習会に向けて精進していく心算ですが、いま練習し過ぎ(? ウッソーッ!!)で右肘が使えません。
 30年ほど前にも左右の肘がダメになって、その時はどうしても治らず、両方の肘にステロイドの注射をして、ようやく治ったという苦い思いがあります。
 今回はそれほど酷くは無いのですが、まあ歳のせいでしょうが、少し根を詰めて練習すると、身体が言うことを聞かなくなります(歳をとるのはイヤですね?!)。

 わたくしは、教える事柄を全て自分の身体で試して、納得しなければ生徒には教えません。
 それもプロですから、生徒の十倍ほどの数をこなしてからでなければ、他人に教えることは出来ないと思っています。
 最低でも、ゼロ一つだけ多い数の稽古が目標です。
 だって、わたしのような武才の乏しい人間は人の三倍ほどしないと、他人と同じような結果が出ないんですよ(アッー、シンド)。
 でもねー、それほど練習するのは、元来が怠け者の自分のような人間には、シンドインだよねー(ワーッ! 非常に馴れ馴れしい言葉が続いていますね)。
 
 若い時分は、そのシンドさを身体に任せてガッーと一気呵成でやっていましたが、今はそれをやってしまうと身体が持ちません。
 ゆっくり、気長にやっていく以外に無いのでしょう。
 
 これは無想会の普及も同じことですが、「日暮れて道遠し」というのが実感です。



 
 2011年3月26日